老人性うつ病

老人性うつ病

一言に「うつ病」といっても、年齢を重ねて発症する「うつ病」があります。
それが「高齢者」または「老年」と呼ばれる世代が発症する「老人性うつ病」です。
この「老年者のうつ病」は、高齢化社会と呼ばれる現代の日本では増加の一途を辿り、今では「うつ病」を発症する人の約四分の一が「老年者」と言われています。

なぜ、老年になると「うつ病」になりやすいのか、その原因は「寂しさ」や「虚しさ」を感じやすくなるからです。
人には違いこそありますが、老いと寿命があります。
しかし、その違いがある為に同世代の友人や親しい人が亡くなる事が悲しく、自分の身体が段々と動かせなくなる事に苛立ちを覚える事もあります。
それが積み重なって「寂しさ」や「虚しさ」になります。
そして、それが何か大切な物を失った時に感じる「喪失感」に変わり、徐々に精神的に追い込まれて「老人性うつ病」を発症すると考えられています。

この「老人性うつ病」の特徴的な症状は、大勢の人が活動している昼に強く出る事があり、仕事や学校が終るような夕方から夜になると落ち着く事です。
具体的な症例は、まず「うつ病」に共通する不眠や過眠です。
そして、何かに対して焦ったり、苛立ったり、ふとした瞬間に自殺願望に襲われる事もあります。
また、以前は好きだった事に興味が無くなった、飽きてしまったという倦怠感を覚えるのも特徴です。
その他にも、同じ様な症状が出る「うつ病」と異なる点は、頭の中で考えている事が上手くまとめられない、急にやる気が起きない等、老年に多い「痴呆」と似た症状もあります。
そのため、様々な症状が同時に出ても「老年」であるために「痴呆」と診断される場合もあります。

ですが、似ている様でも「老人性うつ病」と「痴呆」は違います。
もし、発症したのが「うつ病」であるならば、正しい治療が遅れると重症になってしまう恐れもあるので「痴呆」と診断された後でも注意する必要があります。
また、診断が正しかった場合でも、治療を進めていく際には周囲の力が必要な事もあります。
まず、この「老人性うつ病」を発症すると、自分で考える力が低下してしまうので、処方された薬を指示通りに飲んでいるのか確認しなければなりません。
その為にも、身内や親しい人が発症して診察を受ける際は、必ず診察室まで付き添って、症状を把握しておきましょう。

 
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